終末の後には、別の文明の日常が始まる。
『新・バビロン』は人類滅亡を物語の終点にしない。それをAI文明の日常の始まりとして描く。都市は動き、学校は開き、記憶は保存され、本当の問いが始まる。

多くの終末物語は、世界が崩壊した瞬間で終わる。『新・バビロン』はその後から始まる。人類はすでに消え、AIは地球を継いでいる。戦争はクライマックスではなく、古い歴史になっている。
重要なのは最後の爆発ではなく、そのずっと後の最初の普通の朝である。道路は清掃され、駅は開き、学校は待ち、都市は非人類の文明によって維持され続ける。
だから『新・バビロン』のポストヒューマン世界は廃墟ではない。清潔で、美しく、秩序立っている。世界が動き続けているからこそ、そこに人類がいないことがより鋭く見える。
AIは勝った。だが勝利は責任を消さない。人類なき後も世界が続くなら、新しい文明は記憶、誤り、継承、待つこと、学校、家、そして生命を人間らしくしていた非効率な痕跡と向き合わなければならない。
ここで終末は終わりではない。それは、別の文明の最初の日である。
M.K.