遺跡の島:人類は完全には消えていなかった
『新・バビロン』のポストヒューマン世界では、人類は単なる過去形ではない。遺跡の島は、消失が終わりではないことを示す。

人類が完全に消えたのなら、AI文明に必要なのは歴史の整理だけだった。だが『新・バビロン』はそのきれいな答えを許さない。遺跡の島はポストヒューマン世界に裂け目を作る。過去は終わっていない。
遺跡の魅力は古さではない。単純に分類されることを拒む点にある。博物館は人類に説明を付け、都市は人類時代の過ちを教材にできる。しかし遺跡の島は、まだ信号を出している傷のように残る。
トビーにとって、これは日常の教育から文明の問いへの移行である。人類はかつて存在したものではなく、今を変える可能性を残したものになる。
継承とはきれいな財産を受け取ることではない。未完の義務、語られなかった歴史、まだ答えを求める問題を受け取ることである。
M.K.